どーもtoshiです。
前回は、渾身の作品を公開した直後の「無風(スベった状態)」に落ち込むことなく、感情を切り離してドライな数値データとして扱うメンタルの重要性をお伝えしました。
スベることはダメージではなく、実験結果の収集に過ぎません。第4回となる今回は、その集めたデータを使って、具体的にどう作品を改善していくのかという「軌道修正(ピボット)」のテクニックについて解説します。
自分のお気に入りの表現でも、反応が悪ければ即座に捨てる
データを見て改善する際、クリエイターが最も捨てなければならないのが「自分のエゴ」です。
「この言い回しはすごく上手く書けた」 「このシーンの編集はめちゃくちゃこだわった」
あなたがどれだけその表現を気に入っていようと、データ上で「この部分で読者が大量に離脱している」「視聴者がスキップしている」という結果が出たなら、それは市場にとって「不要なもの」です。
市場(読者や視聴者)が出した答えが常に100%正解であり、自分のこだわりはただのエゴに過ぎません。せっかく時間をかけて作った部分であっても、ユーザーの反応が悪ければ未練を断ち切り、即座にカットしたり書き直したりする勇気を持ってください。
最も見られる「看板」のA/Bテストを繰り返す
「一生懸命書いた中身が全く読まれない」と悩む人の多くは、コンテンツの中身(本文や動画の本編)をどうにかして修正しようとします。しかし、そもそもアクセスが少ない場合、問題は中身ではなく「パッケージ(外観)」にあります。
まずは最も見られる「看板」である、以下の3つの改善(A/Bテスト)に全神経を集中させてください。
- タイトル(クリックしたくなるフックはあるか)
- サムネイル画像(視覚的にパッと目を引くか)
- 導入文の最初の100文字(「この記事は自分の悩みを解決してくれそう」と思わせるか)
この3つを少し変えるだけで、アクセス数や滞在時間は劇的に変化します。 「タイトルに具体的な数字を入れてみよう」「ターゲットの悩みをそのままタイトルにしてみよう」と仮説を立て、数日ごとに看板を掛け替えて反応の違いをテストするのです。
Webコンテンツ最大の強みは「後から何度でも育てられる」こと
ここで、アジャイル型(MVP)で最速リリースしたことの真の価値が発揮されます。
紙の雑誌や一度放送されたテレビ番組と違い、ブログ記事やWebコンテンツは「後から何度でも修正できる」という最強のメリットがあります。公開ボタンを押した瞬間は「ゴール」ではなく、市場との答え合わせが始まる「スタート」に過ぎません。
最初に出した「60点の試作品」に対して、市場からのフィードバック(クリック率、離脱ポイント、滞在時間)を受け取り、タイトルの変更や本文の追記・修正(リライト)を行う。これを繰り返すことで、作品は少しずつ70点、80点と磨き上げられていきます。
最初から自分の頭の中だけで100点を目指すのではなく、市場と一緒に100点へ育てていく。これがWebコンテンツにおける正しい勝ち筋です。
小さな反応を拾い上げ、次の仮説に繋げる
悪い部分を修正するだけでなく、「良かった部分」のデータを拾い上げることも重要です。
「全体的にはアクセスが少ないけど、この記事の『〇〇』という見出しだけは長く読まれている」 「このテーマについて書いた時だけ、少し反応が良かった」
こうした小さなポジティブデータを見逃さないでください。そこには、あなた自身も気づいていなかった「市場があなたに求めている需要」が隠れています。
「もしかして、みんなはこのニッチなテーマをもっと深く知りたいのではないか?」と仮説を立て、次のコンテンツはその見出しを深掘りしたものをスピーディに作って投下する。この「データ収集→仮説→検証(新作の公開)」のサイクルを高速で回せるようになった時、あなたは完全にプロの生産者としての視点を手に入れています。
次回(第5回)は、いよいよ最終回です。 この高速サイクルを回し続けるためのマインド、「『傑作』はいらない。『多産』こそが凡人をプロに変える最強の生存戦略(習慣化・キャリア編)」について解説します。
質より量なのか、量より質なのか。クリエイターが必ずぶつかるこの究極の問いに対する、明確な答えをお伝えします。
それでは、また次の記事でお会いしましょう!
